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医療豆知識

オクラの健康パワー:血糖値低下・コレステロール吸収抑制・ネバネバ栄養効果

はじめに

久米島のオクラ農家さんにオクラ収穫体験をさせていただきました。普段みる五角形の角オクラ、大きくて円形の丸オクラを栽培してました。丸オクラのことを島オクラというんだとか。形が悪かったり、適切な大きさから外れてしまったものは出荷できないので毎日農家さんが眼で見て適切な大きさなものだけを収穫してました。

そんな手間があっておいしいオクラが私達の手元に届くんですね。

農家さんは”サイズ外れてもそんなに味変わんないけどねー。オクラを茹でたとろみ汁を飲むと血糖がさがるんだよー”って教えてくれました。

オクラで糖尿病が改善されれば、眼がみえなくなったり、透析や脳梗塞・心筋梗塞のリスクも減るんじゃ、、、そんなオクラの効果を調べてみました。

オクラとは

オクラの植物はアオイ科トロロアオイ属に属し、ナイジェリアやキプロスで一般的な植物として食べられていて、私達の食卓にもでてきます。

その独特の粘り気と栄養価の高さから、さまざまな健康効果が期待される夏野菜です。特に、脂質や高血糖に対する効果が注目されています。

この画像はオクラの花です。きれいですね。

オクラの成分と効果

オクラには、食物繊維、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンK、葉酸、マグネシウムなど多く含んでいます。

オクラのネバネバ成分は食物繊維であるアラバンです。整腸作用やコレステロールの吸収抑制などが報告されます。

ジャムで使われるペクチンも食後血糖の低下やコレステロール吸収抑制や腸内環境の改善が報告されます。なんと、オクラはリンゴの3倍のペクチンが含まれています。

また、オクラは抗酸化作用のあるフラボノイド、ケルセチン、ポリフェノール、ビタミンAとCが豊富に含まれています。

オクラのネバネバをムチンと紹介するサイトは多いですが、ムチンは動物が作り出すものなので正確には間違いです。

エビデンスの高い論文からみるオクラの血糖低下の効果

オクラは前糖尿病および2型糖尿病の患者において、血糖コントロールを改善する効果があることが示されています。オクラの摂取により、空腹時血糖値が有意に低下したことが報告されています(平均値の差 = -14.63 mg/dL, 95% CI [-25.25, -4.00], p = 0.007)。一方で、グリコヘモグロビン(HbA1c)に関しては、統計的に有意な差は見られませんでした。

引用:Mokgalaboni K, et al. Okra ameliorates hyperglycaemia in pre-diabetic and type 2 diabetic patients: A systematic review and meta-analysis of the clinical evidence. Front Pharmacol. 2023 Apr3;14:1132650.doi:10.3389/fphar.2023.1132650.

まとめ

オクラは、食後の血糖値の上昇を抑える効果があり、特に糖尿病や前糖尿病の患者にとって有益な食材と思われます。エビデンスレベルの高いの結果も、オクラの摂取が空腹時血糖値を低下させることを示しており、日常の食事に取り入れることで、血糖コントロールを改善する可能性があります。オクラ好きなかたは食事に組み込んではどうでしょうか?


書いた人

石井優

資格
日本内科学会:認定内科医・総合内科専門医・指導医
日本消化器病学会:専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会:専門医
日本肝臓学会:専門医
日本腹部救急医学会:認定医
日本膵臓学会:認定指導医
日本胆道学会:認定指導医
がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修終了
医学博士


コメント

  1. ご協力ありがとうございました。

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